2011/03/11

2011.03.11 niji

はじめて外壁に虹と島と太陽からなる図形を描きました。
施設の特性を加味した上でのクライアントからの強い要望があってのことです。
もちろんこちらは妥協で、この抽象化したとはいえ具体的な図形を描いた訳ではありません。
しかし、割と悩みました。こういった図形を描くことが果たして意匠的に正しい判断なのか?また、クライアントの要望を断るだけのこの施設にふさわしい外装が他にあるだろうか? 要は、美しいかどうかの判断を意匠決定の評価軸にしていたのです。

結果的には、外壁に大きな虹を描きました。
子供を迎え入れるこの施設が幸せにあるためには、共有のシンボルとなる虹が必要だと思い至りました。
塗装を担当してくれた職人さんが図形の意味について他の職人さんに説明してくれていたようです。
こんな風に建築を介して施設や場所の在り方を感じるきっかけになればうれしいです。

建築家はただ美しいモノをつくるだけの職業ではないなと、実感した出来事でした。
与えられた場所での、豊かな在り方を考えるシンブルな仕事ですが、豊かさは無限にあります。
だから楽しいのかもしれませんね。
まだまだ力足らずですが。

とあるインタビューで見かけた満島ひかりさんの言葉が好きです。
「みんなが役として私のことを必要としてくれて、役としてそこにいなきゃいけないことによって、自分をこう見せたいとかああ見せたいみたいな、余計な自我がふーって抜けていくんです。」
余計な自我は必要ないけど、自分にしか出来ないことには自信を持ちたいですね。
何なのかはまだよくわかりませんが。w

内装もカラフルに仕上げました。職人さんと相談して、手間かけてもらって、時間はありませんでしたが、いいものが出来ました。
また、紹介しますね。

着工が12月半ばでしたからジェットコースターみたいな現場でした♪

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